商店街とまちおこし


シャッター通り

人口の移動は自然現象みたいなもの。photo by amika_san

地方の商店街は構造的な寿命を持っています。
店舗と住居が一体の場合は、店を閉めてもそこで生活するんですね。
世代交代に失敗すると、商店街の一角が終の棲家になり、
時代と共にシャッターの降りた店が増える寸法です。

年金支給まで生き抜いた店舗は、店を閉めてもやっていけるので、
商売の動機も薄れていきます。
特に現在の支給額ならまだ、年金だけでやっていけますからね。
同じ商売でも、食うための手段から道楽に変遷していくわけです。

ということで、身も蓋もありませんが、
高齢化が一定ラインを越えた商店街は、衰退が加速する。
生産世代が奮起しても、利害関係がズレているので足並みが揃わない。
痛みを伴う改革は簡単ではない。
そうこうしているうちに、近場にショッピングモールが進出するわけです。

ショッピングモールは小売業じゃないですよ。あれは不動産業です。
買い上げた土地を階層化して面積を数倍に増やし、
店子に土地を貸して家賃を得るビジネスモデルです。
屋内なので耐候性や空調に優れ、駐車場を用意して来訪者を呼ぶ。
トイレや休憩スペース、飲食店もバランスよく配置して、
お客が訪れやすく長居しやすい、「理想の商店街」をプロデュースする。
採算の合わない店子は潰れ新しい商売が入居する。新陳代謝が進む。
つまり「より性能の良い賃貸型の商店街」が、地域にポンと出現するわけです。
そりゃあ、従来型の商店街はダメージですよ。お客は正直ですから。

……という具合に事実を羅列してもしんどいだけだったので、
追記して商店街の強みを挙げてみます。

地域商店街の最大の強みは……
これは、僕が今思いつくことですけれども、
「公共性」がショッピングモールと異なります。圧倒的に有利です。
自治体、地域、まちおこし、という言葉が背景にあります。

自治体に補助を希望したところで、
一企業であるショッピングモールでは、なかなか実現できません。
しかし、地域住民の集合体である商店街は、
公的なアプローチがしやすく、補助も受けやすい。
青年会議所のような非営利型の組織も絡みやすい。
また、多くの企業は「地域の公的なお墨付き」を欲しがっています。
ウチだって欲しいですよ。
例えばウチが「呉市や広島市の公認を受けた動画屋」という地位を得るなら、
それを足掛かりに、事業拡大がやりやすくなります。
それを得るためであれば、
無料での動画制作や数十万円の出費くらいは喜んで引き受けます。
商店街には「公的なお墨付き」という道具があります。

商店街単位ではなく、地域単位でのまちおこし例ですが、
震災の風評被害に悩む街が深夜アニメとのコラボで、
まちおこしに成功した事例があります。
イベント時は「町の人口の3倍超」の作品ファンが来訪して、
NHKや民放が報道、自衛隊がイベントに参加する程度に成功しています。

動画 → http://youtu.be/513tmfMV67A



この取り組みは、地元商工会の青年部や、
地方自治体の協力で成し遂げた仕事でした。
公的要素において、商店街や地域は圧倒的に有利なポジションにあります。
あとは、イノベーションの発生ですね。
個別に考える「脳」が多いので、アイデアの量は商店街が勝ります。
真面目に取り組むのであれば。

一方、商店街の弱点は意思決定が遅いことです。
各住民や店子の権利を擦り合わせるので、
足並みを揃えるのが遅いし、最悪バラバラなまま発進します。
商店街の老衰が進んでいると、施策の決定から難航しますから、
この辺を予め対策しておいた方が良いでしょうね。

(‘-’)

まちおこしをやってのける商店街や自治体は存在します。
できない理由をアレコレ探して慰めあうよりは、
建設的な方向に頭を使うのがお得と考える次第です。

(‘o’)

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