お手本ありますか


ダイレクトメール

一切に届く、使われているデキの良い販促物は、ファイリングする価値がある。だって、儲けるために「わざわざお金を掛けて」配布している。動機が真剣なのだから。

十年以上前に新卒で印刷会社に就職して、
その頃は全然回りが見えていませんでしたが、
今になって当時を振り返ると、分かることがあります。

当時、会社でナンバー1、ナンバー2のデザイナーが居まして、
その方々と仕事をしていたわけですけれども、
(滅茶苦茶迷惑を掛けて本当に申し訳なかったと思います)
今思えば、彼らとその他のデザイナーを分けた要素といえば、
机の上の「お手本」だったかなぁと思います。

彼らの机の上には箱が一つあって、
折込チラシのサンプルが積んであったのです。
おそらく、日々の新聞からデキの良いチラシを抜いていたのでしょう。
で、腕の良い先輩デザイナーは、
暇な時にそのチラシをペラペラめくっていた。
習慣の違いが、腕の違いになっていたのではないか。
新人デザイナーや僕から見て良い仕事をしないデザイナーは、
机の上がスッキリしてました。
敢えて言いますが、三流の彼らにはお手本が無かった。

お手本が手元にあり、それを活用する。
コピーライティングの世界では「スワイプファイル」と呼ばれます。
ぶっちゃけた話、スワイプファイルを使い倒せば、
誰だって商業コピーが書けるようになります。
虫食いのひな形に単語を入れるようなものですから。

紙面のデザインも、クリエイティブな方は怒るかもしれませんが、
仕事を一定水準でこなす目的であれば、見本・手本を真似るのが効率的です。
これを真似ることに抵抗を持つ必要は無い。
もっとも、あからさまなパクリは倫理的に問題がありますが。

学ぶ・まねぶ・真似る
先達の良い仕事を如何に上手に真似るか。
創造的にパクるか。
創作の世界じゃ当たり前のことです。

かつて僕は、パクリなんぞ邪道である。
己の中から湧きだしたクリエイティブが正しいのだ。
と考えていた時期があります。まあ、殆どガキの時分ですけど。
長くそんな観念に捕らわれていましたが、
正しい手本を真似ると良い結果になる。
と学習したら、色々と捗るようになりました。

で、商業の販促です。
お手本無しで己の創造性で突貫する人って、
商業と芸術を勘違いしています。無謀です。
それで多少の結果が出たトコロで、自己満足というやつです。

で、スワイプファイルというか、広告のお手本ですけれども、
これは実際に市場に投入されて、成果が出ている広告がそれです。
健康食品、ダイエット系のチラシは鉄板ですね。
見事にフォーマットを抑えています。
ウチで紹介する書籍や定期購読を申し込むと、
ダイレクト出版からDMが届くと思いますけど、あれらの広告も良いお手本です。
真似れば、いっぱしのセールスレターになります。
僕は気に入ったDMをファイリングしていますよ。

手垢が付いている?その通り、効果があるから手垢が付くのです。
斬新な広告を求める?それはそれで構いませんけど、
リスク管理はしておいた方が良いでしょうね。

いつか、地元の折込チラシで、広告代理店のチラシを見かけました。
おそらく自営業かウチみたいな小規模法人だと思いますが、
内容がすごかった、というか、酷かったのを覚えています。
「新人の私を育ててください!」
的な自己アピールを、ぬけぬけとチラシに載せているわけです。
おおう、斬新だ。
しかし、受注に繋がると考えるのは、お花畑に過ぎます。
マーケティングを少々でもかじっていれば、
こんな間抜けなアプローチなんて考えられない。
顧客は問題を解決したいだけなのです。
お金を払って赤の他人を育てる筋合いは無い。
この勘違いを当の広告屋がやらかすのですから、面白いものです。

(‘-’)

こういう記事を書くと、かつての自分を思い出して悶えます。
古傷をえぐるような作業なわけですが。
僕の痛みと引き換えにあなたのお役に立てるならぁ~という、
いじらしい奉仕の精神です。嘘ですけど。

(‘o’)

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