コストコに行って来ました


コストコ

地元の業務用スーパーとか何だったんだ……というレベル。photo by yoppy

今年の春、広島に中国地方で初の「コストコ」ができまして、
アメリカ型の量販店に常々興味がありましたので、
本日勉強も兼ねて行ってきました。
入会金4,200円を払わないとお店に入れないという、
マーケティングを考える上でも、なかなか興味深いお店です。

コストコは米国に本社を置く、倉庫型の会員制スーパーです。
詳しくはwikiをご覧ください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B3

で、会費を払って身内と一緒に入ってみたのですが、
まあ、でかいのなんのって。
地元の業務用スーパーって、実は業務用じゃなかったのです。
コストコのカートには、子供を乗せるキッズスペースがあります。2人分の。
カートのサイズからして地元のスーパーの4倍くらいのサイズ。
ところが、商品を普通に買うと、普通にそれが埋まってしまう。
何から何まで大きくて、金銭感覚が麻痺してきます。

手元のレシートから紹介すると、

・100%グレープフルーツジュース
 容量5.68L(2.84Lの2本セット)……1,188円

・カレーパン12個……398円

・ドライローストアーモンド
 容量1.13kg……1,618円

全部が全部こんな感じです。
他にも、寿司が1パック60貫とか、
完全に非日常の感覚で販売されてました。
あと、結婚式でお馴染みの大きなケーキ(平べったいやつ)
あれも売ってました。14,00円くらいで。

入会金と買い物の額面に相応しい体験ができましたね。いやぁ面白かった。
以下、マーケティング的な視点でのメモ。


■非日常の空気で金銭感覚を麻痺させる

全ての商品が特大サイズ(業務用)なので、
通常の金銭感覚が麻痺します。
ショッピングカートもちょっと頭がオカシイ大きさ!
……と最初は感じるんですよ。
でも、買い物を続けると、このサイズが適切と理解する。
というか、このデタラメなサイズのカートでなければ、
買い物が難しい。そんな世界です。

上で紹介したアーモンドの容量を見てくださいよ、1.13kgですよ。
おつまみのアーモンドが1kg超って、イメージ湧きますか。
ちなみに、イオンの通販で検索すると、アーモンドは120gで298円です。
100gあたりで248円ですね。
コストコのアーモンドを計算すると、100gあたりで143円になります。
そりゃあ、量販効果で安いわけですよ。
しかし、購入金額自体は1,618円とぶっちぎって高いわけです。
たかがアーモンドのおつまみを買うのに、
6倍以上の金額をポンと出させてしまうのは、
日常のモノサシが機能しない、非日常の世界だからです。


■入店のハードル

個人会員で4,200円という、それなりの年会費を払う必要があります。
ちなみに、カード作成時には顔写真も撮られます。
つまり、冷やかしまじりの客は来ない。
質の悪い客をあらかじめ入り口で排除しています。
興味深いのは、飲食用のフードコートを一般客用に開放している点です。
地元住民はアメリカンサイズのホットドッグやピザを楽しむことができる。
(価格も良心的で、かなりお買い得感があります)
フードコートからは、ある程度内部の様子を伺うこともできます。
しかし、入店できる・できないの差は、有料の会員証によって、
明確に区別されています。

また、コストコ内の「薬局」に限っては、一般客にも開放されていました。
実際には、なかなか入りにくい空気でしょうから、
利用する人がどの程度いるかは疑問ですが、
地域住民に対する配慮として、なかなか興味深い施策と感じました。


■特別扱い

会員は入会金を払う変わりに、2つの保障を受けられます。
返品保障と、会員離脱時の入会金返金です。
お金を払っているのだから「返品の権利がある」と認識する。
実際、僕が会員登録の手続きに並んでいると、
ある中年女性が大きなボトルの醤油を返品カウンターに持って来ました。
返品理由を聞かれると「辛い」と一言。
買った醤油が口に合わなかったから返品する、というわけ。
権利行使の意識は帰属意識につながります。
この顧客は返品することで、よりコストコの利用を深めるわけです。

また、会員離脱時の入会金返金も興味深い。
やんわりと、こう言っているわけです。
「気に入らないなら返金するから去れ」
一定数の離脱は常にあるでしょうけれども、
これは、残る会員にとって強いくさびになるわけです。

(‘-’)

巧妙なマーケティングを幾重にも仕掛けた、実に興味深いお店でした。
単にビッグサイズの商品を割安で買うお店と認識するのは、
少々勿体無いですね。
会員の同伴で非会員も2名まで入店できますので(子供は制限なし)、
身近に会員が居るようでしたら、体験すると勉強になります。

(‘o’)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

ADD YOUR COMMENT

WP-SpamFree by Pole Position Marketing